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No.014 飲んだ水と汗の量
▼水をあまり飲まなければ汗も少なくなるのか
汗は自分の意思で調節出来るものではありません。暑くなると勝手に出てきます。体重を落とすために汗をかこうとしている人もいれば、逆に仕事の都合で汗の臭(にお)いがしてはマズいので、汗をかくまいとして水分を極力制限している人もいます。
ですが、水をなるべく飲まなければ汗が出なくなるというわけではなく、汗は体温の調節のために出るものですから、水分を制限していても暑ければやはり出てきます。
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普通の生活をしている人にとっては、余分な水分は尿として出てくるのであって、汗となって出てくるわけではありません。ですから水を大量に飲んでも尿の量は増えますが、汗の量は気温に応じた段階の汗が出ます。もちろん、ものすごく暑ければ大量の汗が出ますが、水を多く飲んだからといって、冬にも大量の汗が出るわけではありません。
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夏に大量の汗をかいてそれでも水を飲まずに耐えていると、血液の濃度が濃くなり危険な状態となりますので、失った水分は補給することが大切です。真夏に外で肉体労働をしている人であれば1日に2リットルのペットボトルを4本飲むという人もいます。あまりに暑いとそれだけの水分が身体から出てしまうということです。
ダイエットを心がけている人であれば、水は大量に飲むことが理想です。人間の身体は食べ物の摂取と栄養吸収、細胞の入れ替わり、排泄という段階を踏んで刻々と変化しています。これを新陳代謝と言いますが、水を飲むということは新陳代謝のスピードをアップさせるということにつながり、身体の 変化のスピードを向上させます。
逆に水を極力飲まないようにしていると、新陳代謝のスピードも遅くなり、出るべき老廃物が出ずに身体に溜まりやすくなります。
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汗さえも出ない身体となるのは、例えば体重別の大会に出るような人で、食べ物を制限した上に更に水分も何日にも渡って制限し、水が欲しくてたまらない、というレベルにまで減量してきたような人たちだけです。
例えばタイトルマッチを戦うボクサーで、どうしてもリミット体重に追いつかず、更に体重減少を求められる最後の手段が水を制限するということになります。もちろん、こんな身体で試合に臨めばフラフラなのは当然ですから、計量が終わった後には水分とエネルギーを補給して少しでも万全な状態に近づけて試合に臨みます。
▼色のついた汗
汗の99%は水分ですが、その他にはアンモニア、尿素、塩分、� �化物などが含まれています。尿と汗は成分がよく似ており、汗をかいたシャツが若干黄色になっているのもそのためで、尿を薄くしたような色になっています。ただ、尿素が本物の尿には1.7%含まれているのに対して汗には0.17%しか含まれていません。
汗そのものは普通でしたら無色ですが、ごくたまに色のついた汗をかく人がいます。もちろん常に色がついているわけではありませんし、わずかに色が確認出来るという程度のものですが、黒や茶色、青、緑、黄色、バラ色、ごく稀(まれ)に蛍光色という場合もあります。
色つきの汗は女性に多く、ハンカチで拭くとその色が分かる場合もあります。原因ははっきりとは分かっていませんが、怒ったり恐怖を感じたり、興奮したりなど、精神と連動する場合もあれば理由もなしに色がつく場合もあります。
▼動物の汗
動物の中にも色つきの汗をかくものがおり、カバは赤い汗を出し、カモシカは青い汗をかきます。ただし動物は全て汗をかくという� �けではなく、ウサギやヤギ、象などは汗をかきませんし、犬もそうです。
ウサギは耳から体温を逃がして調節し、象は耳であおいで涼んだり水を身体に吹き付けて体温を下げたりします。犬であれば舌を出して激しい呼吸をしてヨダレを垂らすことで汗の代わりにしています。
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